2016年6月20日月曜日

チャンドラマールの王子様は -インド10日目-


いやー移動日です。夜出発の日、とかじゃなくて、ガッツリの移動日です。しかもついに鉄道でですよ。インドの鉄道。出国前から「インドは鉄道大国」と聞いて楽しみにしていたインド鉄道。様々なよからぬ噂が飛び交うインド鉄道。ゾクゾクしますねえ。


起きたのが6時。なんでこんなに早起きしなければならないかを説明すると話が2日前に戻ります。2日前、我々は夜行バスで早朝に到着し、宿に直行し転がり込んで即、寝直しました。チェンナイとかでもそうだったんですが、インドの宿は24時間制が浸透しているようなのです。この宿も。つまり2日分の料金を払うと、チェックアウトしないといけないのは2日後のちょうど同時刻、6時半なのです。つらい...。
6時半にチェックアウトを済ませ、宿のロビーのソファーに座って寝足していると、宿のおっちゃんが「上で2時間ぐらいやったら休んでええよ」と言ってもらい、ご好意に甘え寝させていただきました。ありがたい。

ハイデラバードにはターミナル駅が3つぐらいあって、我々は宿から3,4kmのところにある駅から、13時発。汽車の時間までまだだいぶありますが、さっさとリキシャで駅の近くまで行っておいてカフェで待機することに。

ブランチ
インドでよくお見かけするチェーンのCafe Coffee Dayにて、コーヒーとトーストのセットを。コーヒーは15分ぐらい待たされましたがちゃんとしたのが出てきました。チェーンなのにちゃんと作っててえらいなあとか思います。クッキーもおいしいのが2枚サービスです。やるね。ただこのピザトーストですね、 これなんと辛いんですよね。どこまで徹底してるんだか。まあうまかったけど。

KACHEGUDA駅
街一番の駅ではないにしては、なかなか立派ですね。

ホーム
ごった返してる、というほどでもありません。時刻表やら路線図がなかなか見当たらなかったりはありますが、ちゃんとホームの電光掲示板に列車番号と車両番号を表示してくれるので割と便利にしてるんだなあという印象です。 我々は毎日運行の列車ではなかったので時刻表には書かれてなく不安でしたが、人に訊き電光掲示板を見れば割と簡単に見つけられました。
TATA Express入線
インドでTATAて言やあタタ財閥でしょうが、なにがTATAなんですかね。

インドは確かに鉄道大国ですが、ガラパゴス化が進んでると思うんですよ。階級は8つぐらいあるし、乗り方も複雑で外国人にはかなり難しい。輸送力はめちゃくちゃあるにも関わらず人が多いからか慢性的に混雑してて、しかも「とりあえず予約取っとく」てのが当たり前で何日も前から満席が当たり前、そのためキャンセル待ちの人が乗るのも当たり前になりキャンセル待ちのシステムが異様に発達している、とか。他にも細かいことを言っていけばいっぱい変な文化が根付いています。でも確かに安いから長距離移動では是非使わないといけないですし、なによりそんなガラパゴス化鉄道に乗ってみたいに決まっている。

さて、我々が乗る等級はエアコンなしの寝台。寝台の中では最も安い部類です。雨季でハイデラバードの昼は暑くないと踏んだのです。そして成功、確かに暑くない。

こんな感じ

寝床
こんなにいっぱい扇風機が回りますからね。全然大丈夫です。(低い等級では治安が悪化し置き引きなどが頻繁に起こるという噂があるので一応パックはワイヤーで縛りつけたりしますが、)おおむね快適、まわりには家族連れが多くて割と穏やかです。ここまでの鉄道同様子供は多いですが、なぜかあまりグズらずいい子達ばっかりで問題も特になく、です。

出発
 これ、窓ではなくドアのところから身を乗り出しています。インドではこのドアのとこから身を乗り出すのはもう当ったり前らしい。

こんな風な自由に開閉する引き戸と取っ手がある

発車!

ここまでの国ではあり得ないアングル


ということで、なかなか気持ちがいいわけです。 デッキにいて、しょっちゅう身を乗り出したりして景色を楽しんでました。たのしい!物を落としそうで怖いですけどね。

小さなサモサがたくさん
物売りが非常に多いです。これはこの量食って20ルピー。中はタマネギとかが入ってて美味かったです。デッキの椅子に座って景色見ながら音楽聴いたり、写真整理したり。気ままでいい時間でした。

日没の時間には

夕陽とともに救われるのだ
 チャイも売りに来ます。地べたに置いて注がれますが、10ルピーであったかくて美味かったです。これはマサラチャイなのでスパイスも入ってるやつ。
さっきの包み紙やカップ、これはどうするかというと、窓から投げ捨てます。これがお作法らしいのです。だいいち車内にはゴミ箱がない。トイレは垂れ流し(これはインドに限ったことではないけども)やし、線路まわりは衛生的によろしくないもの、という意識が浸透してるんでしょう。

汚い話をしてしまいましたが、日没とても良かったです。そして日没後は
月がカッコいいのなんのって
もちろん月なんて綺麗に撮れるはずがありませんが、とにかくカッコいいのなんのだったんですよ。 月ってなんでずっと見てるのに見飽きないんでしょうかね。夜汽車に月はよく似合うとしたもんだと思いますが、インドの夜汽車も最高に似合ってたと思います。いい夜でした。


デッキ
 僕が座ってたデッキはこんな感じで、まあまあ広さがあるんですが、僕が座ってる目の前に度々、それはもう入れ替わり立ち替わりと言ってもいいくらいの頻度でムスリムの方が来ます。シートを斜めにひいて、礼拝をやるわけですね。インドにはムスリムの方も結構いらっしゃって日常茶飯事なんだと思いますが、本当に僕の目の前でした。こんな間近でムスリムの方の礼拝を見ることになるとは。しかし正確な時間はまだしも、動いてる長距離列車の中でどうやって正確な方角を調べてるんでしょうかね。カーブとかもするだろうに、その辺はもう仕方ないとしたもんなんですかね。

そうこうして9時頃まで過ごしました。ここで問題が。昼に検札が来た時に「メシどうするか」と聞かれたので注文したんですよ。基本的にインドの鉄道には食堂がないので、持ってきてくれるはずなんですね。ところがこれが何時になってもさっぱり来ない。もうこれは結局何が原因でどういうことだったのか未だにわかりませんが、仕方がないので22時過ぎて停まった駅の物売りから

チキンビリヤニを購入
ま、昨日も食べたんですがね。もちろん昨日のの方が美味かったです。画像下の袋にはやっぱりもちろんカレーが入っております。辛いのでちょびっとにしました。まあでも、駅や車内でメシを買って列車に揺られて食うのは嫌いではないので良い気分でしたよこれは。

初めてのインドの夜汽車は想像してたよりずっと平和で雰囲気の良い車内、そして良い車窓でした。


2 件のコメント:

  1. この表題はわかりにくいけど、湯川れい子の作詞やったんやね。

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    1. 確かに詞には「チャンドラ・マール」とはありませんので分かりづらいかもしれないですね。。。そうです、「月のワルツ」です。湯川れい子さん作詞ということも含めて、僕も昨日歌詞を確かめるべく調べてる時に知りました。

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