2016年7月22日金曜日

夜行から夜行へ -タンザニア10日目-



朝6時。再びダルエスサラームの港に。定時到着。
なーんでこういうときだけカッチリ定時なんでしょうかねえ。そりゃ行きが3時間半で着いたところを9時間もかけるスケジュールで遅れる方が難しいんでしょうけど、ダルエスサラームで6時は早すぎます。まだ日の出もしてないんで、荷物全てを持って出歩きたくありません。できるだけ船室で粘って、船を降りたら待合所で日の出を待つことに。

西側はまだお月様がいて完全に夜模様
待ってました!
多少明るくなったのでWi-Fiカフェを探して歩きます。どうやらダルエスサラームはWi-Fiの整ったカフェやレストランが多数存在するとのことだったので(その辺はさすが)、歩いてると普通に見つかりました。以下散歩の模様。

BRTの駅
BRT。Bus Rapid Transitの略で、車両はバス、でも専用のレーンを利用して鉄道のように渋滞知らずの輸送を可能にしたシステムです。詳しいひとがいっぱい見てるのであまりヘタなこと言うと怒られるジャンルですね。。日本ではあまり馴染みがありませんが、東北地方太平洋沿岸にできてますね。もっともそれは渋滞解消が目的ではなく、震災の影響を受け不通となったJR線が、もとあった路線跡を転用したというものでしたが。僕も昨夏乗ってきました。「手っ取り早い復旧の手段」ぐらいにしか思ってなかったですが、実際は旧線路敷以外の場所(ex.多くの機能が移転した高台)にも都度寄りながら運行されてたんで速達性に目をつぶれば利便性が増してるんかなと感じました。
話が逸れましたね。その特殊な例は別として、渋滞問題を抱える多くの途上国で導入または導入が検討されてるのが本来のBRTの姿です。ここダルエスサラームのBRTも今年開通したばかり(ほんとはもっと前に開通する予定だったがここはただでさえアフリカ、しかも中国の仕事なので遅れに遅れをかさねたらしい)。ダラダラとはまったく違った新車のバスが専用レーンを行き交ってました。現在開通している路線はフェリーターミナルのすぐ前から郊外へ一直線に抜ける路線のようで、なんといっても長距離バスが到着するウブンゴバスターミナルに直結しています。僕がついた時もウブンゴBTでみかけました。ただその時はスマホ盗られたてでBRTどころじゃなかった。というかスマホさえ盗られてなかったら市内までBRTに乗れたのに!乗れたのに!!!チクショーチクショー!!!

港を望む教会
アザニア・フロント・ルーテル教会というそうです。中には入れる雰囲気ではありませんでしたが、時間帯によるんですかね。

市内のロータリー
真ん中に見えます像は、アスカリ記念碑という兵士の像です。アスカリとは単に「兵士」を意味するらしいですが、これはイギリスがWWⅠに勝った時にイギリスのために戦った多くのアフリカ人兵士を讃えて建てられたものとのこと。ソースはここですが、この方によるとWWⅠ時点でここタンガニーカはまだドイツの植民地だったらしいですね。とするとこの像の経緯がよくわかりませんが、とにかく先ほどのルーテル教会とアスカリ像がダルエスサラームを代表する観光地のようです。二つともYWCAやフェリーターミナルの徒歩圏内。朝の散歩で全てが済みます。
ほんで入ったのはアスカリ像の東っかわにあったMokka City Cafeというお店。アフリカにしては普通に使えました。そのぶん価格帯も高くて現地在住外国人みたいな人がいっぱいでした。つまりあれですね、やはり大都市は普通に暮らせるようになっている。僕はコーヒーだけでかなり粘らせていただきました。ブログもこのときアップしましたね。お昼まで粘りましてKFCに行こうと思ったんですが、KFCがガッツリ先進国のお値段だったのでパス、向かいの中華料理屋でチャーハンでも食っとこうと。「どこ行ってもフライドライスならハズレがない」と聞いたことがあるので。

・・・・・・・・・
…、まあ、ここまでヒドそうな見た目しててもハズレではなかったです。という意味では言説は証明されましたね。見た目の通り、お醤油に近い味がしました。なんとか醤みたいなんを入れまくってるんでしょうきっと。お野菜もシャキシャキで()、これで4000シリング(約200円)なんで上等です。KFCのセット頼むと3倍以上でしたんでね。こっちはタンパク質がないけど。
でっかい駅ですねえ
これは国鉄とは別の、タザラ鉄道という鉄道のダルエスサラーム駅です。街の中心部からは6kmぐらい離れてまして、ほんとはダラダラで来ると乗り換えても600シリングとかで来れるんですが、バックパック背負って満員バスに乗るのもいろいろと不安な上に時間もあまりなかったのでバイタクを使いました。。。それでも交渉後は5000シリング。バイクタクシーは危険とされていてどこでもあまり勧められていない交通手段なようですが、もうどう考えても超便利です。発展途上国の大都市というものはもっぱら深刻な渋滞問題を抱えているもので、間をすり抜けて走ることができるバイタクは安く早く、ダイレクトに目的地に着く最高の手段ですね。今回もダラダラ使ってたら確実に渋滞に引っかかって遅れてました。というか危険もなにもバイクという乗り物は二人乗りできるように設計されている乗り物なのに「お勧めしません」みたいなこと言ってるのはひとえに責任逃れじゃないですかねえ。
ということで渋滞をすり抜け、集合時間の14:30、無事に6kmの移動を完了。スマホ盗られた翌日にチケット二つ取ったと書きましたが、ザンジバル行きのフェリーともう一つはこのタザラ鉄道のきっぷでした。ちなみに切符自体は街中のフェリーターミナル周辺の切符売り場で買えます。僕はその日もわざわざここまで来たので手数料が持っていかれるのかどうかは存じません。
タザラ鉄道というのはタンザニアとザンビアを結ぶ鉄道線、地理で習ったあのタンザン鉄道のことです。もとはザンビアから銅を輸出するべくひかれたもので、地理でもそう習いましたね。現在では週2便の旅客便(急行、普通が一本ずつ)が運行されていて、現地の方はもちろんバックパッカーもよく利用するよう。アフリカではあまり見かけない長距離鉄道、ここで乗らないわけにはいきません。

黒板に出発時刻が掲示されます
今日は15:50発。この時点で時刻表よりはいくぶんか遅れているわけですが、これはたぶん2,30分しか遅れていないのでマシです。この掲示の時点で18:00とか書かれてるときもあるらしい。そして実際の出発時刻は深夜とか。

駅舎内部

沿線図。標高が詳しく書かれてある。
そう、造ったのはほかでもない、中国です。言われてみれば駅舎にも中国の感じが滲み出、いや色濃く鮮烈に見て取れますね。タンザニアはアフリカでも特に中国との結びつきが強いようです。BRT然り。ちなみに今は乗客でそれなりに賑やかですが、切符を買いに来た日は汽車のない日だったのでガラッガラ。窓口は開いてるのに廃駅みたいで少しゾッとしました。というか半分それを見にわざわざここまで買いに来たといっても過言ではないです。
発車用意ができるとホームに通されます。問題なさそうな時間に通されました。ホッ。

これは普通列車

こっちが急行!金曜便は急行!やったね!

発車前のホーム

TAnzania ZAnbia Railway Authority略してTAZARA

中国が作ったよーと書いてある(知らんけど

これは食堂車。きれい。

中国が作ったよーと書いてある(確信

これは3等車、座席。

でかい駅なのに客車が有効長ギリ

発車!ほぼ定刻!

ひろびろ共有スペース。快適。

やがてのどかなタンザニア

きっぷと今夜の寝床
きっぷは硬券。僕は2等車にしました。2等車は3段ベッドですが、3段ベッドなんてインドで乗ったし余裕です。インドに比べりゃ暑くもないしお客のマナーもよろしくて快適。2泊3日、ザンビアまで動いて4000円相当ぐらいだったと思います。もう1000円相当を積むと2段ベッドの1等車にも乗れます。僕はその1000円はケチるに決まっている。
やー、中国がアフリカにひいた貨物列車ってんでどんなヤバいのが来るかと思えば、ずいぶん綺麗で快適な車内でした。急行に割り当てられてるのは結構新しい車両らしく、シンプルというか殺風景なぐらいですが2泊3日に十分耐えうるいい車両ですね。ザンビアまで3等車はちょっとツラいけども。しかもそんな超安いわけでもないみたい。インドでもジェネラル乗りまくってるぜ!みたいな方は全然余裕だと思いますが。

タンザニアの大地に日は沈む
ドアは開きませんが窓が半分開くので、なんとか顔が出せます。窓が開くって結構重要なポイントですよね。きれーでした。

ばんごはん
食堂車にて。チキンと野菜、ライス。4500シリング(230円ぐらい)と鉄道車内にしては非常に良心的。ボリュームも十分、ライスは日本のにかなり近く、写真は全く盛れてませんが美味かったです。
そして晩御飯から部屋に戻る途中、日本人旅行者に遭遇。「こんにちは〜」と話しかけていただきました。難しいんですよね日本語で話しかけるのかどうかの判断。向こうから話しかけていただけるのは非常にありがたい。その方曰く、他にも車内には何人か日本人がいるとのこと。ただでさえ中国人観光客が多いアフリカで、しかも中国が造った鉄道なのでもう皆さん中国の方かな、、と勝手に思ってしまっていました。むしろこの便は中国人はおらず、日本人は何人もいるんだそう。やはりタザラ鉄道、人気なんですねえ。
さて、ザンビア側の終点に着くのはなんと明後日!スケジュールでは明後日の12時台ぐらい、とのことですが、ここはアフリカ、まして遅れてばっかりと噂のタザラ鉄道、いったい何時に着くんでありましょうか。今夜は3段ベッドの中段で、開いた窓から外見ながら寝たいと思います。やっぱり夜汽車。やっぱり夜汽車ですわ。

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