重い重い腰を上げて、コソボを発ちます。宿をチェックアウト、
相変わらず賑やかな市場を通り抜ける |
地図を頼りに歩きます。バスターミナルの近くに鉄道駅があると書かれてあるのでその場所に行ってみたんですが、
どう見ても廃駅。でもトタンと木にも関わらずこの状態で残ってるってことはセルビア時代のものでしょうかね。レールは使ってそうな感じがします。駅はどこや。地図を見るとさらにバスターミナル方面に駅があるのでそっちに歩くことに。
アメリカ合衆国もコソボの独立に大きく寄与した歴史を持ちます。特にビル・クリントンは空爆で援護したとかで、コソボの人々(アルバニア人といったほうが正確か、)からえらくありがたがられています。マザーテレサ通りと並ぶほどの大通りがビルクリントン通りと名付けられているぐらい。
ん..........。コソボの鉄道は動いてないのか...?
チキン一人前にサラダ、マヨネーズ、これで2ユーロ。ボリューミー。
プリシュティナのバスターミナルのカフェはWi-Fiサクサクで結構なんですが、店の名前は「Euro Lloto」。延々サッカーが中継されていて、延々おっちゃん達が賭け方を決めています。日本でいうところの競馬新聞にあたるであろう紙をテーブルに広げ、ペンを片手にずっと考えていらっしゃいます。そのぐらいのほうがこちらとしても居心地が良くてよい。コーヒー0.7ユーロやったかな、とにかく安かった。
ちいさなハンバーグ10個入って3ユーロ。
これは...この右のか...? |
米、米、コソボ、コソボ、米、米 |
で、肝心の駅はこれ |
事前情報が全くなかったですけどどう見ても期待が持てないのでおとなしくバスターミナルへ。
バスターミナルでバスの時間を訊くと、19:00とのこと。いくらやときけば、15ユーロやけど出発の30分前まで発売していないと。長距離国際バスが出発の30分前まで買えないとはどういうことでしょう。まあでもこれで乗れそうということはわかったので、その30分前までバスターミナルで過ごします。
線路、立体交差点、奥にプリシュティナの街並み |
バスターミナルでバスの時間を訊くと、19:00とのこと。いくらやときけば、15ユーロやけど出発の30分前まで発売していないと。長距離国際バスが出発の30分前まで買えないとはどういうことでしょう。まあでもこれで乗れそうということはわかったので、その30分前までバスターミナルで過ごします。
まずは来た時も食べた謎サンドイッチ |
バスターミナルのWi-Fiカフェ |
ばんごはん |
店のにいちゃんが肉を焼きながら話しかけてきました。
「Visit?」
うん、just visit。
「いくつ?」
22。
「おー俺も。同じ。22。」
へえー!マジで!
「若く見えた?老けて見えた?」
年上に見えてた。日本では22の人は多くが学生やってるから。
「学校ね、7年ぐらい前までは行ってたけどね。今は働いてる。僕は英語は上手くない。僕は数学もわからない。僕はベリーグッドだ。」
うん、いやほんと、ベリーグッドやね。
「世界中旅してるの?」
...この質問はいつも少し困ります。世界中と答えたところで中央アジアやロシアや東南アジアの島嶼部や北アフリカや北欧や、そういった今回行かない地域のことを突っ込まれると困るからです。できるだけうーんとはぐらかしながら、おそるおそる「んー、まあアラウンドザワールドかな。」みたいなニュアンスで答えると、
「モンも行くの?」
ん?モン?
彼はモンよ、モンやよ、知らんの?といった感じで繰り返しながら斜め上を指差します。
もしかして、Moon?えむおーおーえぬ?
「そうそう。モン。」
笑顔になってしまいました。もうけっこう長いこと「世界地図」とされる地球の地図とにらめっこしながら旅行しているので、まさか月のことを言っているなどとは。
もし可能なら、行きたいよね。
彼は笑いながら、たぶん、One day.、と言ったように思います。One dayって「ある日」って意味ですよね、たぶん。僕ほんとに英語弱いので違ったら残念ですけど。
そうそう。Someday.
僕の思い違いでなければ、何の気無しな会話の割に随分夢のあることを言ってしまった気がしています。いつの日か月に旅行できる日が、来ますかね。コソボで肉を焼く彼にも来ますかね。どうかわかりませんが、何故かこの会話で不思議なほど気が晴れたのでした。